8分間の永遠

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芸能毒に犯された日々を送っていたせいで、体が解毒を求めたのか、今日は朝から映画を見にいった。
「岸辺のふたり」(原題は「Father and Daughter. 」)という8分間のアニメーション作品。新宿の武蔵野館で、昨年12月より一年間のモーニングロードショーで上映中である。
二本立ての「Aroma of Tea」という作品と合わせても上映時間はたった10分間。料金もたった500円。観客も私を含めたった3人ぽっち。
以前から「これは絶対好きに違いないから、観に行かねばならないだろう」と思ってはいたが、自分の嗅覚に間違いなし。

2作とも、とても上質な作品だった。
特に「岸辺のふたり」には、朝っぱらからとめどなく流れる涙で顔がグシャグシャになる。後半はしゃくり上げない様にするのがやっとだった。よかった、この後直帰で。これから何処ぞに出かけるのでなくて。

陰影の美しさと、余計なものを一切そぎ落とした描写(けれど、細かな演出にはじっくりと時間を割いているのが憎い)がもー素晴らしすぎた。絵だけで泣けた。なのに8分間の中に描かれた長い長い物語もあまりに美しくて、切なくて、ラストはもう涙腺に抵抗する力も尽きた。帰り道、新宿駅に辿り着いてもなお、自転車の車輪がカラカラと回る映像が頭を離れず、人混みで思い出し泣きしそうになって慌てて深呼吸する始末。
この短い時間に、ここまで過不足無い世界を作ることが出来るなんて凄すぎる。

500円だったら、何かのついでにまた観に行ってもいいなーと思いつつ、家を出てから正味一時間で帰宅。が、YOUTUBEで予告編を探していたら、あっさりと全編発見してガーックリ。まあ、既にDVD化もされている作品なので予想出来たけれどもさ。DVD化されてからの一年間ロードショーという事自体、マイケル・デュドク・ドゥ・ヴィット監督も驚かれたそうだしな。
でも、映画館で観るとなお一層素晴らしいのだ。なので、何かのついでに行かれちゃう人は行ってみたら良いと思います。

それにしても、天気は不安定。
朝から良い刺激を貰ったし、今日はこっから家に籠もって版を作らねばならない。このところ仕事三昧で、すっかり版作りが停滞していた。週末の工房作業までに本腰入れてやらねばなのだ。

さっき天草から届いたハーブ柑。
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オマケの寝てばかり楳。けれど出逢って半年にして、急速に心を開いてくれている気がする。
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by sakamotochiaki | 2009-08-10 13:41 | ◎こんな日々 | Comments(3)
Commented at 2009-08-11 10:11
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
Commented by sakamotochiaki at 2009-08-11 10:56
鍵コメキョウエさん
涙腺崩壊後のたたみかけにも本当に降参という感じでした。
良いモノを教えて頂き有り難うございます。
CMまで上質なのですね−。
影の描き方、本当に素敵です。
Commented by sakamotochiaki at 2009-08-11 11:04
やっぱり映画館で観る方が良かろうという事で、YOUTUBE画像、削除しました。
朝っぱらから清い涙を流したい人は、というか、私は自分にも清い涙が流せるのねーと発見しましたが、ぜひ劇場に足を運びましょう。