卵と現代詩

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諸事情で本日も病院に行き損ねた坂本。またしても一週間持ち越し。うーん、行けるのか来週。

さて。
その占いらしくない、何処ぞのつまらない文章を読むよりも、よっぽど読み物として面白い石井ゆかりさんの占いに、日報があるとわかってからというのも、毎朝の楽しみとなっているのだけれど、今日の蟹座は「理念、卵を抱く」であった。わからん。けれど、わかる。というのが、石井さんの魅力だよなあと思う。

で、今日は7月に応募した装画コンペの搬出に行った。最終選考までは残れたものの、あと一歩及ばずであった。
応募者全員に審査コメントが書かれたメモを頂けるのだけれど、それが何と直筆で、数行に渡っていて、とても丁寧なので驚いた。ほぼ同時期に応募した某コンペとは偉い違いだ。
しかも大変に的確な言葉で綴られていて、自分としては意外な所を褒めても頂き、とても有り難かった。とりあえず、今、自分が行こうとしてる方向は、たぶん合っていると思えた日。
というような事を、そういえば石井さんの週報でも書かれてたっけなー。(すっかり石井信者)

その後、またまた表参道の桃林堂へ移動して、ペルー在住のご夫婦陶芸家マネノ・ファレスさん、清水匡子さんの展覧会「ペルー・チュルカナスのやきもの二人展」を見る。色も形も、モチーフも、何処か懐かしい風合いも、たまらなく魅力的な作品ばかり。特に清水さんの作品は、どれもこれも欲しくなった。泣く泣く手ぶらで帰ったけれど。
オススメです。14日まで。

そうそう。先日ヤフオクで入手した都築響一氏の『四露死苦現代詩』、チラッとさわりだけ読んで、すぐやめる。こ、これは大変に面白い。こんな片手間に読んではいかん。本腰入れて一気読みしなくては、と思ったので。

序文に

『行き詰まった業界人はいつでもどこでも、「難しくする」ことで生き残ろうとする。「わからないのはお前に教養がないせいだ。だからオレサマが書いた本を読め、教えてやるから学校に入れ、美術館に来て入場料を払え」というわけだ。そうやって、聞いてもちっとも気持ちよくない現代音楽や、見ても楽しくない現代美術のように、読んでもわからない現代詩が、業界の中だけで細々と生き延びている。
〜中略〜
でもね、すべての芸術はまず落ちこぼれに救いの手をさしのべる、貴重な命綱だったはずだ。頭のいい人たちのオモチャである前に。』

と、あった。
か、か、か、かっこえええええ!この序文だけで、もうこの本を買って大正解だったと思う。
で、そんな都築氏がドキドキさせられるという現代詩のアウトサイダー達を紹介しているのがこの本なのだ。その第一章が「痴呆系 あるいは胡桃の城の山頭火」。
痴呆、今で言うなら認知症の老人達が発した「素晴らしくも無意識」な言葉の数々を、とある介護士の男性が敬意を持って(ココ重要)書きためたものが出てくる。「胡桃の城(脳)の山頭火」とは、その介護士の方が老人達の事をそう名付けたそうな。以下、独語抜粋。

 媚びつつ人生ささやか食べ残し

 犬くらべよし山くらべよし…そう人生

 あの夏の狸の尻尾がつかめなくって

 おまえのおれをかえせ
 おれのおまえをかえせ

最後のなんか、もー泣ける。
この調子で、死刑囚の俳句から、暴走族の特効服まで、様々と16章あるので、そりゃー腰据えて読まねば。
ただし中古本のせいで、染みついたタバコ臭いのが読んでいてなんせキツイ。まあ、それすらもこの本にピッタリな気もするけれど。


ああ、もう寝なくちゃ。また数時間後に起こされるつーのに。(右腕の傷は徐々に治りつつ)
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で、卵、抱けたのでしょーか。


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by sakamotochiaki | 2009-09-10 01:23 | ◎こんな日々 | Comments(0)