" 空 "

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「蟹座はちょっとした開放感の中、ざくざくあれこれ片付けていく感じ。」という石井さんの言葉を実現するべく行動している訳ではないものの、昨日は午前中からざくざくと動いた。
中野の病院へ行き(これでひとまず中野通い終了!)、その足で落合にある器スタジオTRYで開催中の本田あつみさんの展覧会へ。TRYは今回初めて知ったけれど、線路沿いとは思えぬひっそり落ち着いたギャラリーで、とても居心地が良かった。笠間の陶炎祭の時も驚かされたものだったけれど、今回も実に沢山の作品が展示されていて、それでも初日に結構売れてしまったものも多いようで、その集中力というか、体力というか、精神力というか、とにかく感心した。
迷いに迷って写真のボウル2つと中くらいの大きさの(一番出番の多そうな)鉢を購入。オブジェも惹かれたけれど、大雑把な私でもガンガン使い倒せる本田作品においては、やはり食器を選んでしまうのだった。
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展示は24日(土)までです。ぜしどうぞ。


続いて、前夜に家人に薦められた映画「空気人形」を観に新宿WALD9へ。
この作品を観てから既に2週間ほど経つというのに、その直後ではなく、不思議な時間差でもってしみじみと熱くプッシュしてきた家人が「オレは『空』という字が好きなんだと気づいた。『空洞です』、『空中キャンプ』、『空中庭園』、『空気公団』、『み空』…だから『空気人形』も絶対好きだろうと思って観に行ったら、やっぱり好きだった!」と言うのは可笑しかったが、妙に納得した。
確かに「空っぽ」とか「空虚」とかの「空」はたまらんよな。私ならそれに『テレプシコーラ』の「空美(くみ)ちゃん」も混ぜ込みたい。あの子ほど「空」が似合う子も居ない。
で、試しにネットで予告編を見たら、見事に私のど真ん中キャスティング(板尾創路、オダギリジョー、余貴美子、岩松了、高橋昌也←メゾン・ド・ヒミコのパトロン爺等々)で、監督は西川美和さんの師匠・是枝裕和さん。ああ、これは絶対好きな世界だわーと確信し、さらに未読ではあるが原作が業田良家だと知ってしまっては行かない訳にはいかなかった。

して、最後列の一番端っこという私的ベストポジションで鑑賞した『空気人形』は凄ーく良かった。
全編通して描かれる切ないファンタジーの世界と、何と言っても主演のペ・ドゥナ!!彼女の文句なしの可愛らしさに、潔い脱ぎっぷりに、「自然な」カタコト日本語に、あえて使うが「萌え」死にそうであった。垣間見える歪んだ現実、壊れかけた人々の愚かさと悲しさ、えげつなさに身を切られる思いであった。まあ、それが最高に魅力的なのだけれど。物語の行く末を見守りながら、『三月のライオン』や『リリイ・シュシュのすべて』を思い出したりしたのは、甘さと苦さのが混じり合った液体にとぷんと漬けられて、溺れそうになる感覚が、似ていたのかもしれない。
ARATAは何とも質感がブヨブヨとした俳優だよなーと常々思っていたけれど、いい塩梅に歳を取り枯れていて、格好いいんだか悪いんだかわからなくなっていたものの、物語の山場、下手な濡れ場よりも何倍もエロティックに見える場面があって、そこがもーすんばらしく良いのだった。私の中の切なさの針がグーンと振り切れた。
物語は群像劇でもあり、様々な人生も描かれている。皆それぞれがそれぞれに置かれた環境の中、もがき生きている様は、時に滑稽で、時にお腹の底から冷え冷えするほどに悲しい。救いのない様にも思えたラストであったけれど、観終えた後は妙に清々しい気持ちで、映画館を出る事が出来た。
何にしても主演のペ・ドゥナあってこその作品。彼女以外にはあり得ない。拍手。

『空気人形』予告編



で、夜は久しぶりオトノハへ。写真家・杉本文さん、お料理名人・シラハマさん、工房くらげの直ちゃんと。ビールも飲んだし、ワインもボトル2本空け、たらふく料理も頂き、"空”腹を満たす。秋の食材を使ったメニューは、野菜がどれもこれも絶妙な火の通り具合で、凄く美味しかったなあ。4人いると、餃子も「焼」「水」ともオーダー出来て満足であった。ちなみに「水」はおかわりもした。特製たれがまた旨かった。後になって、ご飯ものと麺ものに到達出来ていなかった事に気づいて残念だったけれど、それはまた次回!
文さんはオトノハラー油お買い上げ。

その後、我が家にお泊まりコースの文さんは、久々に楳とご対面で、明けて今日、沢山遊んでくれた。いっぱい猫パンチを食らいながらも、果敢にかまってくれてアリガトウ。日中人間が3人もいる事が珍しいからか、やや興奮気味の楳であった。
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by sakamotochiaki | 2009-10-22 18:49 | ◎こんな日々 | Comments(0)