ずっと行きたくて、ようやく行けた2つ

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公言通り、一昨日の谷根千サクッと旅について。
断っておくけれど、決してパン屋スタンプラリーが主目的ではなかったのである。本当である。
一番の目的は根津にあるやぶさいそうすけで始まった福田紀子さんの個展。ずっと行ってみたいと思いながら、ようやく行けたやぶさいそうすけの空間、いやはや噂には聞いていたけれど、以前氷屋だったというのが何となくイメージできる独特の古びた建物で、実に素敵な場所であった。前回の展覧会とはまた雰囲気の違う福田さんの絵とピッタリだった。雰囲気が違うとは言っても、相変わらず凛としていて、カッコイイには違いないのだけれど。福田さんの絵、元々私は大好きだが、今回のちょっと寒々しい雰囲気の作品は北国生まれとしては「う」と来るものがあった。あと、これは後々になって思った事だけれど、福田さんの絵は何だかいつも無音だ。余計な物音がしない。それがとても気持ちいいし清々しい。以前にも書いたが、私はこんな風に無音過ぎて、「シーン」という音すらうるさく感じてしまうような、そういう絵が好きなんだな、つくづく。展覧会は3/1(月)まで。火・水休廊です。ぜし!
そうそう、福田さんに本駒込オリムピックのハニー鈍器、もといハニーケーキをお土産にしたのだけれど「食べる時はお皿の上でね!」というのを忘れていた。惨事が起こってしまったやも。ゴメンね福田さん。

この後はSCAI THE BATH HOUSEに行くつもりだと話したら、やぶさいそうすけのオーナー吉川さんが「だったらココをぜひ通っていってください!」と地図と一緒に教えてくれた小径(まさに小径という感じなのだ)がね、まーあーた、本当にいい小径でねー。人がすれ違えるくらいの都会の獣道の様なもので、夜になったら怖くて絶対に一人では歩けないだろうけれど、凄く凄く、楽しかった!そんな時に限ってカメラも携帯も家に置き忘れてしまう不思議。また行こう。吉川さん、有り難うございました。

で、久々に(ひょっとすると田中泯さんの場踊りぶりか?)SCAI THE BATH HOUSEに行き、鈴木友昌展。元々あの空間は好きだけれど、軽くガリバー気分を味わえる木彫りの小さな人間達が、ポツ、ポツと配置されている様子がすごく良かった。人物のディティールの凄さを書いたらキリがないので割愛するけれど、あのレイアウト、余白にしびれた。これはもしかすると福田さんの「無音」にも通ずるのかもしれないけれど、余計なものがフッと消されていると、私の心はワッとなるみたいだ。こちらの会期は残念、今日まででした。

で、頂いた地図を頼りに(あれ?これ前日もだ。私は常に誰かに支えられて生きておるのですね)、夕やけだんだん方面を目ざし、道中「さんだら工芸」というこれまた私好みの民芸店を見つけ便箋を購入。版画を施しても良さそうな因州箋。
まあ、パンにうつつを抜かしつつも、私にしては意外とアートな旅であったのだっはっはー。


夜は夜で、また1つ。ずっと行ってみたいと思いながら、ようやく行けた東高円寺の「天★(てんせい)」。
青森シャモロックをはじめ、とにかく素晴らしい酒の肴が食べられて、日本酒の品揃えも凄いらしいとの噂を聞きつけ、数ヶ月前に一度フラリと行ってみたものの、カウンターのみの店故、予約が一杯で入れず涙をのんだのだった。その後改装されて小あがりも出来たというので、いざリベンジ。
が、何と楽しみにしていたシャモロックの刺盛が品切れ!!これはかなりショックで一瞬真っ白になったけれど、いやいや、刺しものは鮮度が命、妥協は出来ないという事だろうと、逆に信頼度アップ。何しろお通しに出された酒粕豚汁の旨いこと!これには心を掴まれた。店主自ら酒蔵に出向いて絞ってきたという酒粕は、何だか家で使っている酒粕の風味よりまろやかなのだった。
酒粕豚汁とハートランド。このグラスも薄くていいのだ。
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オススメの馬刺し盛り合わせも、きれいなレバーは臭みゼロ。赤身はすんごい柔らかい。
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いい感じの〆さば。本当にいい感じとしかいいようのない。
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そうそう、ずっとこれが食べてみたかったんです。レバーペースト苺乗せ。
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それに合いますよと薦められたのがこの褐色の福井の日本酒・舞美人。この色、もう洋酒の雰囲気。
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大人のポテサラ。ポテサラ嫌いな人っているのかな、と家人と話しつつ。
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せっかくだからシャモロックの串焼き(むねとモモ)。写真はモモ。ユズスコ(タバスコの柚子版。福岡産だそう)はお好みで。
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たらこの酒粕漬け。たらこパラパラで酒粕の風味が最高。筋子でもいいそうです。
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まあ、どれもこれも口に合う。それもそのはず、ご主人もスタッフ女性も、私と同じ青森出身の方々であった。しかも女性は私の途中まで出身小学校が一緒(!)。これはもう青森の血、舌という事なんだろうか。
しかし、あれもこれもまだ全然食べてない!て気分ながら、胃袋はここでまさかの満腹にてお会計。ああ、若い胃袋が欲しい。
食べたかったのに食べられなかったものがまだこんなに!
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丁寧に日本酒について教えてもらえるし、日本酒をこんな風にじっくり、ゆっくり味わうというのもイイもんだなと、焼酎文化圏の家人もすっかり日本酒に目覚めた様子であった。しかも驚いた事に、翌日二日酔い一切無し!というか、寝る前には既にお酒がスッキリ抜けていて驚いた。「日本酒は翌日残る」というの、あれは全くの誤解ですのな。
「いいお酒を、水と代わりばんこに飲む。あとは量!」というスタッフ女性の言葉、本当であった。おみそれしました。またすぐにでも行きたい。



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by sakamotochiaki | 2010-02-21 01:04 | ◎こんな日々 | Comments(4)
Commented by tsujimeshi at 2010-02-22 20:33
天★、気になってました。よさそうですね。
僕も本気ののときは水いっぱい飲みます。

ところで高円寺といえば、「さぬきや」といううどん屋さんも、お願いすると、イケメン二代目がいろんな美味しい肴とそれに合わせたお酒を次々出してくれます。シメのうどんももちろん美味しいです。
Commented by sakamotochiaki at 2010-02-22 21:36
ツジメシさん
おわわ。コメント有り難うございます。
天★、日本酒知識が全然ないので、
全国各地の地酒を揃えられている有り難みを
全くわかってない様な分際でしたが、それでも「美味しい!」というのは
どうやっても伝わるのでした。

さぬきや、もちろん名前は知ってます。
電車からいつも看板が見えるのと、
やはり以前友人に勧められた事があります。
なのに、そういえば行った事ありませんでした。
なんとイケメン二代目が(笑)
これは今度行ってみないといけませんねー!
Commented by goronote at 2010-02-23 01:50 x
展示、お越し下さりありがとうございました。
ツイッターでの忠告を見て、
ハニー鈍器にお皿、間に合いました。
おいしかったです。ありがとうございました。
小径、坂本さんがよかった。と書いていたことを
吉川さんに伝えたら喜んでいましたよ。
Commented by sakamotochiaki at 2010-02-23 08:27
福田さん
よくぞご無事で!(凄い。たまには役に立つ私のツイート!)
やぶさいの、あるいは福田家の床を、
ボロボロロッとした鈍器の破片が汚してはいないかと気になってました。
ケーキとは詐欺罪!という感じだったでしょ?

さておき、いつも良い展覧会をみせて頂き有り難うございます。
まだ期間ありますが、後は小春日和が続きそうで良かったですね。
吉川さんにもよろしくお伝え下さい。