カメラ嫌い問題解消・愛のむきだし

iPhoneのMoreLomoというアプリだと楳が写真撮影を嫌がらなくなった(カメラと認識していない?)みたい。シャッター音が無いのもいい。盗撮犯罪増えそうな気もするが。
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睡眠中、こんなに寄っても気付かれない。ホホホ。
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盗撮といえば。と、さも今思い出した様な書き方をしてみたが、本当はこっちが書きたかった。
昨日、ずっと気になっていながら見逃し続けた「愛のむきだし」を遅ればせながら観てきた。既にDVD化されているが、早稲田松竹で「空気人形」との二本立て上映があると知り、これが最後のチャンスかもと家人と日曜午前の回へ。午前の回とはいえ、我々と同じ様な客が詰めかけ、立ち見も出る程の盛況ぶりであった。
事前に予備知識を殆ど入れずに、というか、主演の2人どころか、主要キャストも渡部篤郎しか知らないし、園子温作品も観た事が無いという様な、今考えるとかなり無防備すぎる状態(まあ、結果としてそれも良かった。主演の2人がAAAとFolder5のメンバーだったという事とか、忌ま忌ましさを人間にしてみたらこうなった、という様な安藤サクラが、奥田英二と安藤和津の娘である事とか、後で知って腰抜かしたし納得したし。つまり3人とも素晴らしいのだ。)で、あとは「上映時間は237分」という事だけを覚悟して挑んだ。

観終えたらもう2時半だった。空気人形は既に昨年劇場で観ているので今回は観ず。どっちにしろ「愛のむきだし」直後に他の作品を観られるような精神も持ち合わせていなかったか。腹も空いていたと思うのだが、何かを口にする気にもなれず、すぐに電車に乗る事も出来ず、家人と2人まさに「空洞です」で、用もない高田馬場の町をフラフラと徘徊して「うーんうーん」と唸ってばかりいた。「このままこの通りの先まで歩いたってしょうがない」と、どちらかが我に返って、なんとか電車に乗って阿佐谷に戻ったが。

結果として、長丁場という事で間に設けられていた休憩時間すら「そんなもんいいから早く続きを!」ともどかしく思ってしまうほどに終始前のめりで観てしまった。飽きる事など全くなく、調子の悪かった首をかばいつつだった事も、後半は忘れていたほど。最近は、ココでの信用も失いつつある私の涙線(よく泣くのでね)だが、前半は映画に携わる、或いは表現に携わる人の気持ちに勝手に同調して、なかなか説明のしづらい涙を垂れ流し続けた。悔し泣きと嬉し泣きがグチャグチャに入り乱れた様なもの。そして、この状態を果たしてずっと維持出来るのだろうかという期待と不安を抱えて臨み、まんまと土下座させられた後半。私ごときが不安抱くな馬鹿者よ。全て良い方に裏切られ続けてしまい「ああ、こんな事があるのか。ありがとうありがとうありがとう!」という様な気持ちになっていた。ちょっと最近感じた事のないレベルの充実感。心に刺さる場面が後を絶たず、どんどん上書きされていく事が、幸せ過ぎて怖いくらいだったのだが、やはりヒロインの満島ひかりが「コリント書第13章」を叫ぶ長回し場面の、あの青。そしてあの目、海風。あれが目に焼き付いて離れない。今、思い出しただけで鼻の奥がツンと痛くなる。

それとはまた別に、最後に主人公ユウが勃起した場面。私の横にいた女性客はそれまでの勃起場面同様に「あっはっはー」と笑っていたけれど、私は滂沱の涙であった。だってあそこはそれまでの勃起と明らかに意味が異なる。あれはユウの蘇生の瞬間だったのだから。まあ、端からみれば、勃起場面観てオイオイ泣く女ってのは相当おかしいだろうけれど。私は映画に詳しくはないのでアレですが、あんな風に1つの物語の中で、意味を真逆に転じさせたり、何通りもの意味を持たせたりという手法は、オーソドックスなものなのかもしれないが、でも心が震えた。まさに「勃起を恥じるな!愛を恥じるな!」であった。

て、なんで勃起についてこんなに書いているんだ私は。
他にも書きたい事があるような気もするが、いや、私なんぞに書ける事など何も無いよな。ウルサイよ馬鹿。皆、観たらいいのに!とは思うものの、実際に薦めてもいい人を考えたら、意外と周りに居なかった。難しいなあ。「The World Is Mine」や「MIND GAME」、「DEAD OR ALIVE」、そして数々の大人計画作品(悪人会議「ふくすけ」も含む)なんかを思い出したけれど、それを引き合いに出すのも違う気がする。でもとにかく私を魅了するものが全て詰まっていて、溢れんばかりであった。周りに「観た」という人も少ないので、結局、家で悶々と家人と語り倒している。DVDももちろん買うけれど、心が落ち着くまでしばらくは観られないかもしれない。

早稲田松竹での上映は19日まで(16日は休映)。DVDも出ているし、長時間拘束だし、平日だし、厳しいとは思うけれど、可能な方は劇場で観た方が良いと思います。

ほんっとに今さら予告編。


エンドロールで流れる「空洞です」の歌詞が、今まで何度となく聴いてきたのに、一番刺さった。そして改めて知るゆら帝の唯一無二さ。





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by sakamotochiaki | 2010-03-15 12:11 | ◎こんな日々 | Comments(2)
Commented by yuka at 2010-03-18 10:18 x
これはおもしろそうですねー。
やばい、見逃してました。
とりあえず、DVDで見ておきます。
Commented by sakamotochiaki at 2010-03-18 11:18
yukaさん
おもしろいというか、恐ろしいというか、もうてんやわんやです。
関わった人々には、よくぞやり遂げた!という思いしかないです。
DVDは音が悪いというレビューが多いですが、
劇場で観ちゃっているせいか、YOUTUBEの細切れ動画ですら泣けました私。
ぜひ。