びゅーちふる でい

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ギリギリ日付が9日に変わる前に朝霧から無事帰宅。
と、マンションのドアを開けようとしたら、蝶番が破損していて半分しか開かなくなっていた。家に入るの一苦労。夢の様な2日間(いや3日間か)からせっかく意を決して帰って来たというのに、いけずなドアだよ。

早速今日の昼間、大家に電話して、業者の手配を頼み、仕事に没頭していたら、突然大家初襲来。どういう様子なのか見に来たのはいいけれど、玄関にはまだ朝霧帰りのクーラーボックスが、脱ぎ捨てた長靴が、その場をまんまと占拠していて、もちろん私はスッピン+寝癖で、あーもーあーもーて感じで、ひたすら愛想を振りまいて疲労。
全くいけずな大家だよ。


さて、朝霧。
去年まさかの土壇場リタイヤで、無念の涙をのんだ私だった訳だけれど、今年は無事に参加する事が出来た。がしかし、同行メンバーのKが逃げても逃げても追いかけてくる魔の手(お仕事)に捕まり、まさかの初日断念。ああああ。

「このメンバーは、毎年誰かが土壇場で朝霧に行かれなくなる」

という恐ろしいジンクスが、望まれぬ生を受かりそうになったところを、翌7日、新幹線とタクシーを乗り継ぎ、自力で昼に駆け付けたKと感動の合流。やっと4人(N美、N、K、私)の顔が揃った瞬間は泣けた。本当に良かった。

今年は、去年のサイトBではなく、ステージに近いサイトAにテントを陣取って、メインステージを眺めつつビールで乾杯というすんばらしいシチュエーション。オーバーナイトは出来ないものの存分に楽しんだ。

個人的なベストアクトは、自分でも「えー?」って感じでキセル。
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「アンタ、もう今年何回も観てるじゃんよ」とご指摘の方もおられましょうが、私自身もビックリ。正直、夏に葉山BlueMoonで観たワンマン以上のものは期待していなかったのだけれど、そこは朝霧マジックか、富士山パワーか、本当に素晴らしいステージで、今思い出しても涙が出そう。私の中に「キセルは夜に聴くべき音」という何となしにあった概念をまんまと払拭。秋の高く青い空に響く兄の歌声は、鼓膜と涙腺と心を震わせるものだった。言ってみれば、あんなにささやかな彼らが、あんなに大きくて広い世界を奏でる事が出来るという事に、そもそも「音楽」というものに、改めて心が揺れた時間だった。(これ、こないだのSOWでペペカリフォルニアを観た時も思った事)

以下、セットリスト拾って来ました。

ハナレバナレ
夢のいくら
枯れ木に花
四面道歌(細野晴臣のカバー)
君の犬
春の背中
ギンヤンマ

秋の空に「ギンヤンマ」。ちょっと、それはズルイ。泣かない訳にはいかんって選曲でした。
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初日のトリだったコーネリアス(初の生コーネリアス)も、一人で前の方まで言って観たのだけれど、噂に聞いていた通りの完璧なパフォーマンスだった。演奏、VJ、演出、構成、全てが完璧すぎてお口アングリ。文句の付けようの無い所が文句。といった感じで、そのプレゼン能力には圧倒された。けれど、朝霧という特殊な空間(周りに様々な要素がある場所)で聴くよりは、もっと狭くてそのパフォーマンスにだけ集中出来るストイックな空間の方が向いている様な気がしたのは確か。
それとコーネリアスを観ていたら、何故だか向井秀徳を思い出した。音楽性も、ルックスも、タイプも、匂いも、全く違うのにこの二人は似ていると思った。音楽に詳しくない私が言うのもなんだけれど、音楽に対して自分が突き詰めようとしているものが実は同じかもしれないと、そう感じた。いったいどれだけの練習量なんだろうとか、どこまで自分に厳しいのだろうとか、そんな部分も。二人とも黒ジャケットに帽子姿が同じだから、ってだけではないと思うのだけれど。
そんな風に思ったら、音楽の様々なジャンルやスタイルなんて、本当にあって無い様なものなんだなあ、という思いに行き着いて、以前仕事をした音楽好きの編集者が

「僕はね、だだっ広い所で、大きな音を聴ければもーなんだっていいんです。
 ロックだって、ジャズだって、演歌だって、幸せです」

と話していたのを思い出し、それが今さら何となく理解出来た気がした。


あとはOZOMATLIとTHE PNUMA TRIOもかなりよござんした。OZOMATRIでは目の前にいた女の子が、激しく踊り狂っていたと思った瞬間、地面で爆睡したのが面白かった。
それとこだまさんを遠巻きに観ていたら、豪華メンバーで揃えいる事に気付いて慌てて近寄ったけれど、もうあとの祭りでした。なんやかんやでPARAを見逃したのも無念。まあでもなんやかんやでグダグダな感じも朝霧の良さなのである。
最後に観た「へべれけ」VERY BE CAREFULは何度もアンコールに応えてくれて、最後はステージ前で座って生音で演ってくれたのだけれど、あの観客のしつこいアンコールは「はい、朝霧終わり!」となるのがイヤ!まだ居たい!帰りたくない!てな最後の「悪あがき」が事の真相だったよなあ。VBCには悪いが。

それほどに、あんなに終わりが淋しいフェスも無い。
帰りのシャトルバスの窓越しに手を振る人達に手を振り返したり、駐車場スタッフに「また来年会いましょう!」と声をかけられたり、富士のご来光に自然に拍手が沸き上がって、知らない人と笑顔でアイコンタクト出来るフェス。何とも不思議で素敵な空間。なるほどこれが朝霧か。行けばわかるというのは、こういう事か。一度行った人がどんどん累積して、凄まじいチケット争奪戦になるのも、もう大人しく頷くしかない。
だって帰りの車中で、もう来年の朝霧について相談しちゃうんだからねえ。


あ、そうそう。二日目はは近所の牧場に宿泊。
素敵な宿泊スペースはほぼSmashスタッフに押さえられていて、カビ臭くさくだだっ広いプレハブの様な空間で過ごしたけれど、お陰で翌朝の雨にはヤラレずに済んだ。
そのまま三島のギャラリーでkinocoの師匠の個展を見て、何故か修善寺まで行ってしまった我々4人。温泉入って、魚食べて、「東京帰るのイヤイヤ」病になりながら帰京。みんな悲しいかな大人なのだった。

長い様な一瞬だった様な不思議な3日間。
とりあえずまた来年。
そのためにも今、私は仕事を一つ一つこなすんである。
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by sakamotochiaki | 2007-10-09 21:04 | ◎こんな日々 | Comments(0)