レビュー/キセル『スキマミュージック 番外編』

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思えば私が初めてキセルのライブを観たのは、当時横浜にあった、今はもう無くなってしまった洞窟レストラン『クーカラ』だった。確かツアーのオマケの様に、突然決まったライブだった様に思う。そんな状況にも関わらず、二人さえ居れば何処にでも行けるというスタイル(それは全国津々浦々という意味でもあり、世界各国という意味でもあり、実存しないどこか遠くの世界という意味でもある)に魅せられた。二人とその音楽は、ささやかだけど身軽で、どこまでも自由に見えた。
その本編とも言えるライブを収めている今作は、まるで一場ものの芝居を観ている様な気分になる。 歌声と様々な音色、二人のあうんの呼吸、その世界観をますます増幅させる映像により、小さな部屋(ステージは四畳半にちゃぶ台というセット)は何処までも遥か遠くに広がっていく。 特に『雪の降る頃』から『星空』にかけての流れは 、ちょっと目眩がするくらいイイ。 タイトル通り、体の隙間という隙間から入り込んできて、完全に包みこまれる感覚。 いや、参りました。
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by sakamotochiaki | 2008-02-15 12:14 | Comments(0)