レビュー2つ

DVD『アヒルと鴨のコインロッカー』
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「難しいなあ」が全体的な印象。 文章で読む分にはスッと吸収出来る伊坂幸太郎独自の、そこが一番の魅力ともいえる「ちょっと鼻につきかねないカッコ良さ」を持った言葉達を、改めて音声で聞く気恥ずかしさ。 頭の中で鳴り響いていたディランの歌声を、実際耳にした時の違和感。小説の中で可能であった世界を具現化する事に、健闘しているとは思うのだけれど、拭いきれないこの残念感。所々「えーっ、このメイク、そりゃないよ」と冷める気持ち。
ただ、ドルジが二人を失い、たった一人になった姿は、 異国で疎外され続けた者の底知れない淋しさを感じたし、 明け方の草むらを抜けて行く場面の美しさは印象深い。
映像化した意義を感じた部分ではある。
ハローバイバイ関暁夫、田村圭生のリアリティは良い。 キャスティングを知った時から不安だった大塚寧々も意外と良かった。


空気公団『融』
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持ってはいたのに、ちゃんと聴き込んでいなかった様で、
春の強風吹き荒れる中、不意をついて耳に飛び込んできた『ビニール傘』の良さに驚いて、『うしろ前公園』で心を奪われて、『融』が終わる頃には本当に心が融解。 寒かったけれど、いくらでも歩けそうだった。
冬が一進一退を繰り返しながら春に変わって行く季節に、憎らしいほど似合う一枚。
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by sakamotochiaki | 2008-02-28 15:43 | Comments(0)