デザイナー力

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一昨日、何十年ぶりかに自転車で派手に転倒(横向きに無様にスライディング)したのだが、転倒時の激しい痛みよりも、まずはデニムとコートが破れていないかが気になり、即座にチェックする所が「大人じゃーん」な私であった。
しかしそもそも、滅多に大人は自転車で転ばないよね、という事も薄々わかっていたので、すぐ横で一部始終を目撃されていたサラリーマンとは、一度も目を合わせられない私でもあった。
こさえたアザはいまだに腫れて痛むのだが、それよりも全身がうっすら筋肉痛なのが謎。転倒する瞬間、ギュッと力でも入ったのだろうか。上手いこと受け身でも取ったか。さらに同日、夜中までパソコンでイラストの細かい修正をしていたせいで、昨日からまた首痛。まあ何にせよ、情けない満身創痍感充満中。

さて。
昨日と今日は、ご近所友Hのお力をお借りして、我が家にてパソコンでの慣れない版下制作に費やした。「お片付けクイーン」Hの来訪という事で、もろもろ準備よりも仕事場の掃除に励んだのだが、結局、仕事で貰ったどでかい『株』のボードゲームやら、版画の材料やら、作品試作用に買った布の束やら、読みかけの漫画やらが右から左にスライドしただけだった。
Hは「お片付けクイーン」であり、以前運営していた(今はほぼ死んでいる)私のHPも作ってくれた「webデザイナー」でもある。そして「名家庭教師」でもある。
今回、時間に若干余裕がありそうと判断して、Hの指示通りに、実際の作業は私が行うという方式でやっていたのだが、元々、強力なアナロガーであり、この所めっきり記憶力衰え気味で、新しい知識が入った側からこぼれ落ちてしまう私は、教えられた事を次々と忘れ、いちいち作業につまづき、無駄な時間がかかる。完全に教え甲斐の無い生徒なのだが、それを隣で静かに見守りつつ、私が間違った方向に行こうとしても、そこはあえて止めず、本人が間違っている事に気付くまで待つH。または「んー?そうじゃなくて?」とか「それで良かったっけ?」とか、本人に答えを導き出させる。公文式のCMの先生か?って程に温かく「不出来な子」を、輝く未来へ導く敏腕カテキョHなのだった。

しかしそれにしても、やはりデザイナーと名のつく人は、それでご飯を食べている人は凄い。
レイアウトを決める際のHの提案はいちいち正しいし、ウロウロと迷わないので、実に気持ち良くスイスイ決まって行く。私は良くも悪くもこだわりレスな人間なので、色やレイアウトで少しだけ迷うのだが、でべその「こっちがいい」という一言で「だよね」と踏ん切りが付く。イラストも2パターンで迷っていたが、「こっちが千明らしい。私ならこっちが欲しい」というでべその一声により、あっさり決定。実に有り難い。昔から私の絵を見続けてくれている人の存在も、実に有り難い。
お陰で私の泥臭いイラストが、何だか素敵な雰囲気となり、さらに素敵なオマケまで作ってくれて、夕方には無事に版下完成、メール入稿まで出来てしまった。
出来上がった版下の一部↓
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しかしそれにしても、Hとは学生時代同じクラスで、専攻したゼミも同じでだったので、4年間みっちり一緒に過ごしたのだけれど、この現在の「出来る」と「出来ない」の差たるや何だろうか。

私も学生時代、就職活動でデザイン事務所を3〜4社受けてみたものだったが、デザイナーになりたいのかと言えばよくわからなくて、クラスメイトが皆何社も回っているし、そういうものなのか…という感じで、よくわからない焦燥感に煽られての就職活動だった。最後に行った小さなデザイン事務所の担当者に「何でイラストレーターにならないの?」と言われ(作品ファイルが全てイラストだったんだから当たり前です)て、「はて、何故でしょう?」と自問自答したのと、就職活動のために買ったばかりの安い腕時計が、その日壊れて止まった、というのを半ば無理矢理な言い訳にして、あっさり就職活動から身を引いた、というのは以前も書いた様な気がするけれど、思えば、そんな「なりたいのかよくわからない」曖昧な気分で、何となく(いや、当時は一応必至だったと思うけれど)試験を受けて、相手に貴重な時間を割いてもらったりして、大変失礼な話だったよなあ、と思う。合同面接で「好きなデザイナーは?」という質問に対して、「はい、田中一光です!」とハキハキした隣の子の答えに、「誰それ?」と思ったあげく、自分は「特にいません(というか知りません、が正しい)」と返答していたし、なっちゃいない。つくづく私がデザイナーになるなどと、はなから無理な話だったなあとも思う。色感も悪いし。やはりデザイナーは凄い。

作業終了後、そのまま我が家で2人で祝杯。まあ、正確にはまだ完成はしていない訳ですが、完成したらまた祝杯をあげましょう。どうしても食べたくなってパエリアを作ってムシャムシャ食べた。西友で安売りしていたタラを入れたらブリッブリで旨かった。
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これでまた一個肩の荷がおりた。Hよ本当に有り難う!

と言いつつ、今日はこの後、もう一つ以前から進行していた版下作業もいよいよ終わる予定。こちらも学生時代からの友人K師匠によるデザイナー力の集結作品となる。しかし彼女はプロダクトゼミ出身なのだった。なのに、今回写真もお願いしているという、守備範囲の広さにかけては右に出るもの無しの人なのだった。我が同級生達、頼もし過ぎます。
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by sakamotochiaki | 2008-03-23 10:36 | ◎こんな日々 | Comments(0)