富士山で言うと

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昨日DVDで韓国映画の『復讐者に憐れみを』を見た。
別に狙った訳ではないのだけれど、残虐な描写と、ちょっと笑っちゃいそうなのに、おっそろしいオリジナル凶器、細部まで凝った美しい映像など、前日に見た『ノーカントリー』と重なる部分多し。たまたまとはいえ、2日連続ヘビイなセレクトになってしまった。最初は小さかったはずの火種が、ちょっとした油断などにより、どんどん大きくなり、思わぬ方向に飛び火し燃え広がっていく感じも、コーエン兄弟っぽかった。
けれど『ノーカントリー』の、言ってみれば能天気な殺戮(語弊があるかもしれないけれど、完全無差別で、人をモノ扱いしているという点では)に比べると、殺意全てが「この恨みはらさでおくべきか」な、こめかみの血管がブチブチと切れんばかりの執念に基づいていているという点で、『復讐〜』の方が何倍も湿気を含んでいて、もちろんそこにユーモアは皆無なので、後味もズドーンと重かった。「憤死」というものが存在する国ならではの、歯止めの利かない憤怒が充満。同監督作品『オールドボーイ』もそうだったしなあ。大雑把に言えば、同じ方向を向いているこの2作品だと思うのだけれど、『ノーカントリー』の中には、
「人間は失ったものを取り返そうとすると、より多くのものを失う。
 結局出血を止める他はない」
という台詞が出て来る。「欲張っちゃダメよ」とも「仕返しなんて無意味よ」とも取れる。尻切れトンボだという評も多いけれど、この台詞やまったりとしたラストに少し救われた。しかし『復讐者〜』は、まさに登場人物全てが、失いまくりの出血しまくりだったので、萎えた。 ↓でも映像はキレイなんだよなあ。
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それにしても韓国映画って、キャストの顔が日本人と似ているだけに、余計に文化の違いを感じる。20代くらいの弟が、いくら仲が良いとはいえ、病弱な姉の体をタオルで拭いてあげたり(姉も黙って拭いてもらったり)って、日本じゃあり得ない。死んでしまった恋人の亡骸と、こっそり手をつなぐ場面もあったのだけれど、あの突然メロメロな甘ったるい感じになるところも、韓国らしい演出。この2つが無ければ、日本でも映画化出来そうな脚本。シン・ハギュンはぜひ松山ケンイチで。ソン・ガンホは相変わらず素晴らしい役者さんで、日本人キャストに置き換えるのが難しい。

さて、昨日は一切外出せず。風雨で家の前の病院の桜も完璧に裸。
お陰で『TWIM』も読み終えて、就寝前に読む本が『漂流教室』に。こんなだから、新しい漫画に出会わないんだなあ、私。でもいいや、とも思う。名作は何度でもいつまでも触れていたい。
音楽もそうだけれど、「作りたい」「歌いたい」と思って作られた曲を聴きたい。作らなければ、売れなければ、こうすればウケるだろう、と思って作られた曲は悲しい。そういう意味では昨日、遅ればせながら入手した□□□のミニアルバムも、ちょっと残念な気分だった。

少し話が逸れるけれど、先日bonobosのライブに行った際、途中でボーカルの蔡君が話していた事が印象深かった。
以前、個人的にブログを書いていた事があったそうなのだけれど、事務所から「そんな安い事はするな。やるならオフィシャルサイトを作ってやれ」と言われ、そうしたと。確かにメジャーデビューしているバンドなので、その方が妥当というか、自然というか、当たり前かもしれないけれど、私はそこで「わー不自由」と思ってしまった。そんな勝手も出来ないなんて、なんと不自由な事だろうかと。(まあ、ハンドルネームを使えばいくらでも出来るかもしれないが、それも本当の意味では不自由)
その段階ですらそんな縛りがあるならば、他はどれだけ大きな縛りがあるのだろう、とも思うし、それはbonobosに限らず、ある程度の規模の会社に所属するというのは、ちょっと想像し難い大変さだろうとも思う。そこには色んな誤差や距離が生まれてしまいそう。
で、何が言いたいのかわからなくなっておりますが、明後日は大手レコード会社からインディーズに移籍したキセルの横浜開港記念会館ライブな訳です。っごく楽しみという事です。(結局それなのか)

その前に色々こなさねばならない、という事で、先ほど新宿に行って、額装受け取りと新たな発注をしてきた。が、やってもうた。マット加工2/3をやり直し。色がイメージと大分違った。パカ!ワタシパカ!(フィリピンパブ風に言うと、叱咤も柔らかく聞こえます)
マットの色選びって、ホント苦手だ。苦手故に考え過ぎて失敗した。パカはパカなんだから、考えない方が良かったのだ。受付カウンターの相武紗季似の可愛い女の子にも、二度手間させる事になり、大変申し訳ない。もうデートには誘えない(当たり前)。当然出費もかさんでしまった。納期は搬入には間に合うので良かったけれど。私本体はパカだが、タイムテーブル担当人格は優秀な上に慎重だったみたいだ。ああ、人格統合したい。

でもまあ、仕上がった1/3はイイ感じなので良かった。こちらはマットの色選びも正しかった。しかし、大きなリュックに背負って帰って来た(送料削減)ら、肩が凝って昨夜寝違えた首がさらに悪化して参った。今いったいどのへん?何号目?ってリュックを背負ってたせいで、余計にそんな気分。
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by sakamotochiaki | 2008-04-09 15:13 | ◎こんな日々 | Comments(0)