レビュー4月(2)

なんやかんやと忙しいながら、吸収出来るものはしとくのです。
古本でまとめ買いした角田さんをチェーンリーディング中。

本『エコノミカルパレス』角田光代
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30歳を過ぎて、若さの他にも色々と失いながら、
なんとなく何かに期待しがちな女のダサさ。
これがグサグサと刺さる。
ホント、女はダサイよなあ。でも仕方ないんだよなあ。
批判と擁護を繰り返してしまう一冊。

本『キッドナップ・ツアー』角田光代
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誘拐逃避行物語ではあるけれど、 『八日目の蝉』の様に緊迫した空気も、ドラマチックな展開も無く、終始穏やかな雰囲気で過ごす父と娘。
女の子の心理描写がさすがです。読んでいて、子供時代に戻る様だった。
結局最後まで謎だらけのふざけた父も魅力的。いや、実際に我が父であったら、そんな事は絶対思わないだろうけれど。
海と、テントと、ラストの駅の場面がとても印象深い。
角田さんの作品の中でも好きな1冊となった。

本『富士日記』武田百合子
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昨年末からチビチビと読み始め、ようやく読み終えたら、季節は冬から春になってしまった。
しかし、何年にも渡る夫婦(家族)の生活を記した本であるので、このくらいゆっくりペースで良かったと思う。どうせなら季節ごとに読むべき本かもしれない。
独特のリズムを持ったライフスタイルは、今流行のナチュラル志向夫婦の様だけれど、時代が随分と前である事を思えば、何とも粋で骨太。
淡々と書かれているのに、時々不意に泣かされるのは、夫へ、家族へ、山での暮らしへ、食事へと注がれる、百合子さんの並々ならぬ愛情が、あまりに真っ直ぐだからかもしれない。

CD『EVERY UNDONE DAWN』SOUR
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1stに比べると音が格段とクリアに増幅。
全て日本語詞だったのにも驚いたけれど、もともと響きには大差がなかったから違和感は感じず。 出会った瞬間よりも、徐々に好きになりそうな、これから季節が変わるごとに違った聴き方が出来そうな作品。 『キアズマ』素晴らしいが、『霧雨』の様なささやかな曲も魅力的。このジャケットのアートワークも憎い。

DVD『 サイボーグでも大丈夫 』
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『復讐者に憐れみを』に続けてパク・チャヌク監督作品鑑賞。
ピが出ているという事以外は、何の予備知識も無かったので、ちょっと拍子抜け。こういう作品も撮るのですね。
根底は重しいけれど、それをシュールでコミカルに表現している。
様々なレビューで皆さん書いておられますが、確かに随所で思い出すのは『アメリ』。色鮮やかで奇想天外な幻想世界とラブストーリーに、血みどろ感をプラスした感じでしょうか。
密度の高さには、ひたすらお金かかってるなあ、という感じ。精神病院という設定は、『クワイエットルームにようこそ』も思い出しつつ、こちらの方が「壊れた側目線」かもしれないですね。
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by sakamotochiaki | 2008-04-26 18:07 | Comments(0)