祭りとお囃子

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描き始めてから気がついた。今日のイラスト、前のと構図一緒じゃん。ていうツッコミは聞かないフリします。

一昨日、山田美容室でカット&トリートメントをしてもらった後、新宿のウェンディーズでランチを食べていたら聞こえてきた隣席の若い男の子(一緒にいた女の子に対して敬語を使っているところから、先輩後輩の間柄と推定)の、「彼女とか作らないの?」「結婚したいとか思わないの?」という問いに対する回答。
「子供は欲しいんスよねー。
 でも結婚とかしないで、細胞分裂とかで出来ないかなあって。
 ポコポコって(ポコポコをジェスチャーで表現)。
 あ、冗談スよ冗談。何か引いてません?○○さん。
 いやー、俺変スよね。うちねー、猫喰って食あたりした先祖とか居るらしいから、
 子孫の俺が変でも仕方ないんス。あ、○○さん、やっぱり引いてません?」
何と言うか、小指の先ほども雄の匂いのしない若者で、ちょっと気味が悪かった。猫喰い祖先は変かもしれんが(それも時代によっちゃああった事だろうよ)、アナタは微塵も変じゃない。全然ふつーです。似たような人、いっぱいいる。気持ちいいのか知らないけれど、それが美徳だと思っている若い美大生かなんかみたいに、簡単に自分を変人にするのは、よしといた方が良い。

さて。
昨日今日と近所の神社で祭りが催されていて、家の前をお囃子や神輿が通り過ぎて行く。昨日は子供神輿だったので微笑ましかったが、今日は大人神輿でお囃子も本格的で迫力があった。しかも行列の先頭には天狗(!)が居て、最後尾にはホンモノの馬にまたがった神主(?)もいた。
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かすかにお囃子が聴こえて来たと思ったら、大勢の正装した人たちが現れて、目の前を通り過ぎ、遠ざかって行く様子を見ていたら、残暑の湿気も相まって、バリのウブドで遭遇したお囃子(まあ、この場合当然ガムランです)の行列を思い出した。

ウブド滞在最終日に、たまたま家人と別行動をしていた私は、夕方、1人寂れた土産物屋通りをブラブラしていた。すると毎日恒例のスコールに見舞われて、店の軒下に雨宿り。一定時間降れば「もう気が済みました」という風に気持ち良く止まるのがスコールであるので、癇癪持ちのカノジョの様な土砂降りを、カレシの様に「はいはい」と無抵抗に眺めていた。
狭い軒下は、一緒に雨宿りしていた地元民の女の子達と、たまたま唯一の観光客であった私で一杯になり、汗だか雨だかでベタついた肌と肌がピタピタと触れてしまう程の密着度で、「こんなに地元の人(マッサージは除いて)と接近したのは初めてかも」と思って、少しドキドキした。でも肌が触れているせいかわからなかったが、私達は似ているなあと感じた。
しだいに雨が弱まって、再び日差しが出始めようという時、突如目の前にガムランの一行が現れた。30人程のきちんと正装した団体が、それまで気配すら感じなかったのに、突然目の前に現れて、あの黄金色の音楽を奏で始めたのだった。お供えを持った女性達も大勢歩いていた。降って湧いたとはこの事か、という感じで、驚くというよりはただ呆気にとられ、もはや視界は「これは夢か幻か。」と思える程にソフトフォーカスに切り替わり、軒下でその一行が通り過ぎ、見えなくなるまで見送った。それがどの位の時間だったか、5分くらいだった様な、20分くらいはあった様な、とにかく曖昧である。そのくせウブドで一番鮮やかな思い出。

話は全く違うが、一昨日録画していた『マンガノゲンバ 楳図かずおスペシャル』を見た。私が楳図ファンである事は何度か書いたが、楳図先生の淀み無い一言一言に、いちいち唸り、泣きそうになるのを堪える。本当に日本の至宝である。生物図鑑に「天才」という項目があったら、迷わず楳図先生の写真を載せるべきである。変人気取りの冒頭の若者に見せてやりたいよ。かと言って世間的には変人扱いされる事が多い先生を変人と思った事は無いけれど。
遅ればせながら、楳図先生お誕生日おめでとうございました!私の父と同い年とは思えぬ柔軟さに、改めて驚くとともに、心から敬服します。漫画を描く気はもうないとおっしゃっていましたが、それでもいいです。とにかくお元気でいて下さい。

明日は諸々お休みにして、グーグーだー。

今日のお囃子はトラックの荷台だった…。
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昨日の子供お囃子は何をやらされているかよくわかっていない感じだった…。
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※本日のイラストは、私が13歳の時、町内会のお祭りで、今日の天狗の様に「行列の先頭を歩く役」をやった時の図。何の事はない。お囃子の笛が吹けなかったので、一番簡単な役が回って来たのだが、ただひたすら暑くて重くて辛いだけであった。苦い思い出である。

 解放系のお祭りを知らない私に、お一つよろしくお願いします。
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by sakamotochiaki | 2008-09-07 12:25 | ◎こんな日々 | Comments(0)