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日々が目まぐるしくて、頭も身体も容量超えの感がありますが、ようやくお知らせです。

以前から携わっているアサガヤデンショから、久しぶりに新刊が出ます。
『給水塔と赤い屋根〜阿佐ヶ谷住宅のおはなし〜」という電子書籍です。今日はその<予告編>近日公開のお知らせが更新されました。詳細はアサガヤデンショのブログをご覧下さい。

このところその準備と平行して、阿佐ヶ谷住宅の水仙の球根移植活動をされている方々の超微力ながらのお手伝いをしていました。阿佐ヶ谷住宅の広大な敷地に生息している水仙の球根を、アサデンメンバーで手分けして掘って掘って掘ってとにかく掘っていました。それが何になると言われたらそれまでではありますが、皆じっとしてはいられなかったし、またその「掘る」という作業で、改めていかにあの場所が特別な場所であるかを再認識させられました。

そして今日は大量の球根を植え替えるという作業にも参加してきました。移植メンバーの皆さんは恐らくや私の両親とほぼ同年代の方々でしたが、実にパワフルでその豊富な知識に圧倒されました。何も知らない若輩者の我々にも本当に丁寧に色んな事を教えて下さって、そして何より皆さんとっても良い顔をされていて、それは今まで積み重ねてこられた長い歴史と強い信念のあらわれなのだろうと、雑念だらけで生きてきた私はそこに何よりも感銘を受けました。

移植作業の様子を少し。
我々が掘った水仙球根の一部。移植メンバーの方が移植先である善福寺川緑地に運んで下さっていました。
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男性陣が掘った穴に腐葉土を入れ、そこに丁寧に球根を並べていきます。
(ここで自分たちの家での植え替え方が大きく間違っていた事を知り愕然とする我々)
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土を優しくかけて、最後は手で固定します。フカフカのお布団状態の土は球根にとっても居心地が良さそうでした。
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移植先には荻窪団地からやってきたという沢山の紫陽花などが植えられていたので、2つの団地の植物が元の住処からもほど近い場所でこれから共存していく事になるのです。上手くいけば来年にはまた花を咲かせてくれるかもしれません。
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移植作業を終えてから、許可がおりているのは31日までという事なので、1人阿佐ヶ谷住宅に戻り、また黙々と水仙堀り作業。テラスハウスの庭に群生していた水仙を掘り起こしていたら、一緒に貝殻や珊瑚が沢山出てきました。おそらく住人の方がまいたもの。こんな風にあの場所を愛した方々の暮らしが垣間見える時、何とも言えない気持ちになります。
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そして明日31日は阿佐ヶ谷住宅ともアサガヤデンショとも縁の深い南阿佐ヶ谷オトノハさんの月に一度(毎月最終日曜日)開催されるオトノハ朝市です。
阿佐ヶ谷住宅の中央広場の一時開放も明日で終了となるそうです。オトノハ朝市で美味しいものを調達してから阿佐ヶ谷住宅でお花見、という毎年のお決まりだったコースがもう最後となるのは本当に寂しいですが、囲いがされる前にあの場所をしっかり見て、感じておきたいと思います。
お天気が心配ではありますが、もしも雨だとしても、雨ならではの阿佐ヶ谷住宅の匂いを感じたい。これも雨の中での球根掘り作業で実感した事です。色々な事がありますが、そうでなければ知らず終わってしまっていただろう物事も沢山あって、その1つ1つが本当に貴重だと感じています。そういう意味では、本当に得難い経験をさせてもらっている日々です。


阿佐ヶ谷住宅を見守る優しい巨人、給水塔よまた明日。
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前にも同じタイトルで書いた事があったけれどあえて。
もう見られないと思っていた阿佐ヶ谷住宅の桜が、今年も花を咲かせてくれた。
何とも無粋な黄色いロープに囲まれ、中に立ち入る事は出来なくなってしまったけれど、それにオタオタしてしまうのは人間ばかりで、桜はただ黙々と準備を整えて、その時が来たら全力で咲く。動き出した再開発を知って知らずか、こんなにも早くその勇姿を見せてくれた。さすがとしか言いようがない。


惚れ惚れする立派な幹。週末には一気に満開だろう。
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先日帰省した際、実家裏の小さな森が丸ごと無くなって、切り倒されたというよりは、なぎ倒されただろうか、大量の木が山とつまれて何箇所にも置いてあった。まさに木の墓場、という光景だった。その森に特別な思いがあった訳でもないのに、その光景は脳裏にこびりつき、今もことあるごとに思い出している。その森だった場所には今後更地にされ、恐らく味気ない「夢のマイホーム」がボコボコと建つだろう。
阿佐ヶ谷住宅を更地にするのにもそう時間はかからないのだそうだ。50年という時間をかけて作られた風景も壊すとなれば一瞬。それを見る覚悟は今はまだ出来ていない。一部外者の私でそうなのだから、実際に長く住んでおられた方々や縁のある方々の気持ちはいかばかりだろうか。今はただ黙々と淡々と咲き始めた桜をしっかりと記憶に焼き付けたい。

この週末にお花見を予定されている方は、阿佐ヶ谷住宅にも立ち寄ってみてはいかがだろう。残念ながら桜の木の下でとはいかないものの、その素晴らしさはロープの外からでも伝わるはず。善福寺川の喧噪から目と鼻の先にある別世界。阿佐ヶ谷住宅の最後の桜をぜひ見てみてください。


杉並の税務署前の道ももうすぐ桜色に染まる。大好きな眺め。
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これからもっと緑も影も濃くなっていく。
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桜桜言っていますが、もちろんこの季節は桜以外にもお花見が出来ます。芽吹きの季節の阿佐ヶ谷住宅はまた格別ですから。
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阿佐ヶ谷住宅から我が家にやってきた水仙の球根は、このまま葉が枯れ切るまでは栄養を球根に貯めている時期。しなだれつつがんばっている。
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※3/21追記
3/21〜31(30除く)の期間、中央広場の一部が開放され、自由にお花見を楽しめるようになったそうです。
場所取りは不可だそうですが、桜の木を近くで見られます。(もちろんゴミは各自お持ち帰りです!)
最後ですもん。存分に眺めたいと思います。(その前にお仕事を何としても終わらせねば!)
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