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nid29号(エフジー武蔵)にて表紙に紙版画を使って頂きました。
今日9/20発売です。
靴とシャツというモチーフは、これまであまり描いた事が無かったので、刷り終えるまで自分でもどんなものが出来上がるのか終始ドキドキでしたが、何とか自分でも欲しいと思える風合いのものになり、今回もデザイナーさんに素敵に仕上げて頂いてとても嬉しいです。
書店で見かけたらぜひお手に取って見て下さいね。

それから1つ前の日記に書いた経堂ウレシカさんでの『ペットショップにいくまえに』展、いよいよ昨日から始まりました。
初日のオープニングに伺って、沢山の参加作家の皆さんにお会いして、それぞれが真摯にテーマと向き合って制作した作品のひとつひとつに感動しました。とても素敵な空間でした。扱われている問題はとても深刻ではありますが、漂う空気はとても明るくて柔らかいもので、それはそのまま皆さんのどうぶつとの生活を思わせ、凄く幸せな気持ちになりました。
こちらもぜひぜひご来場下さい。




オマケの手首枕の煤。
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9/19(木)から経堂ウレシカさんにて開催される『ペットショップにいくまえに』版画展~みんなのいえ~に参加します。
この企画展は今回で3回目。絵本作家のどいかやさんが制作したフリーペーパー『ペットショップにいくまえに』を元にスタートした犬や猫をはじめ、動物をとりまく人間社会の問題を、より多くの人に知ってもらうための展覧会です。

今回お声をかけて頂いた時、一も二もなくお引き受けしたものの、我ながら不思議な気持ちでもありました。元々動物を描くのが不得意(それもかなり)で、つい数年前までは避けて通っていたくらいだった私が、この様な主旨の企画展にお誘い頂けるとは...と。
そして以前書いた日記の事を思い出しました。ここに出てくる「ペットを飼う前の心構えをまとめた良いサイト」として私がお勧めしたひとつが、まさにこのどいかやさんの『ペットショップにいくまえに』でした。

とはいえ、私自身この1月に亡くなった楳という猫との出逢いがなければ、漠然と猫との暮らしに憧れるだけで、いつか雨の降る中ダンボール箱に入れられた可哀相な子猫と運命的に出逢う、という「のっぴきならない状況」に陥るのをうっとりと夢見たりなんかして、実際に自ら何か行動を起こす様な事は無かったのではないかと思います。

けれどある日、本当に瀕死の猫が突然目の前に現れて、自分がまさに「のっぴきならない状況」にポンと放り込まれてからは、ひたすら命と対峙し続ける事になり、あらよあらよと今に至ってしまったという感じで、いつの間にやら猫を描いたりもしています。しかも沢山。我ながら不思議です。
そして書き始めると長い色々を経て気付いた事は、この「のっぴきならない状況」は、たまたま今まで私の前で起こらなかっただけで、毎日何処かで起こっているのだという事。日々沢山の命が生まれて、殺されているという事。ペットショップで動物を買おう、とは考えないまでも、私と同じ様に「運命の出逢い」をひたすら待っている人というのも案外少なくないと思います。それはある意味甘美でドラマティックな状況ではありますが、動物との暮らしを考える時、自分のすぐ近くで起こっている現実を少しでも想像する事が出来たら、行動に起こせたら、物ごとは少しずつでも好転していく気がします。

しかし先に書いた日記にもある様に、動物を前にして、私は全く偉そうな事を言える立場にはありません。だから今回も作品を作り始める際色々悩んだのですが、やはりいつも通り目の前にいる我が家の猫らを作品にする事にしました。たぶん目の前にある物ごとが、その先の世界にも繋がっているはず。

この企画展には沢山の作家さんが参加されますし、京都や新潟での連動展もあります。9/29にはウレシカさんでトークイベント(予約制)も催されるそうです。詳細は『ペットショップにいくまえに』サイトをご覧下さい。それと、関連サイト・絵本作家とりごえまりさんの『猫の種類のおはなし』もぜひ。



あ、冒頭の2匹の版画は我が家の猫、煤と墨です。彼らも地域猫のボランティア活動をされている会から我が家にやってきました。これも十分に「運命の出逢い」です。
額装作品の他に、いつもの様に手刷りの猫版画(はがきサイズ)も持って行きます。今回は新作を入れて十数種類ほど。もちろん我が家の一番目の猫、楳もいます。
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沢山の方にご来場頂けますように。
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アサガヤデンショによる4日間の企画展『給水塔と赤い屋根』、昨日無事終了しました。

初日早朝の豪雨が噓の様に、オープンするなり雨は上がり、要所要所で空が持ち堪えてくれて、本当にお天気に恵まれた展示でした。
予想をはるかに超えるお客様にご来場頂き、終始賑やかな4日間で、それぞれが持ち寄って下さる阿佐ヶ谷住宅のおはなしを驚いたり、笑ったり、ジーンとしながら伺う事が出来ました。
こんな風に出展者も来場者も分け隔てなく、空間を作り上げているという様な展示は初めての経験でした。
改めてあの場所、阿佐ヶ谷住宅を好きだった方の多さと、その想いの強さに、本当に魅力的な場所だったのだという事を実感しました。

そんな魅力的な場所の記憶を初対面同士で語り合えてしまう不思議を喜ぶ一方で、日々無くなってく風景に心を痛めておられる方がいる事も知りました。お祭り騒ぎの様に取られる方もあったかもしれませんが、ただ今展示は参加して下さった作家さんも、アサデンメンバーも不思議と温度が似ていて、誰1人として自分を主張する事なく、それぞれの手法で、真摯に阿佐ヶ谷住宅へのアプローチを試みたと思うのです。そこには敬意の気持ちしか無かった様に感じました。
それは会期中ライブをして下さった中山うりさんも。
不慣れ過ぎて至らない点が多々あった仕切りの中、素晴らしい時間を作り上げて下さったうりさん、サポートのお2人、そしてご来場下さったお客様には、心からのお詫びと感謝をお伝えしたいです。
(ライブの時のことをうりさんも日記に書いて下さいました)

ライブ中、外のデッキで観ていたアサデンメンバーの1人がつぶやいた
「3月に雨の中ずぶ濡れで球根掘っていたのに、今はこうしてうりさんの歌を聴いてみんなで踊っているなんて信じられる?」
という言葉の通り、ライブはもちろんのこと、電書も、動画版も、そしてこの展示自体も、誰もそんな展開を予想などしていませんでした。本当に沢山の方のご協力があって、気がついたら様々な形になっていた、という感じです。それもやっぱりあの場所のお陰であるとしか思えません。
そしてまた、思いもよらなかった巡回展というお誘いを頂き、『給水塔と赤い屋根』展は阿佐ヶ谷を旅立つことになりました。全く不思議なことで驚いています。
その詳細はまたアサガヤデンショのツイッターブログでお知らせします。今回見逃したという方はぜひ。4日間色んな想いが詰まった『想層地図』完成版も見られます。



その前に坂本自身は大切な企画展『ペットショップにいくまえに』と7月から携わる書籍お仕事があります。自分のことにも真摯に向き合わねば。そちらはまた近々このブログでお知らせします。

私事ですが今日は愛猫楳の月命日で、このところあまりにバタバタの日々で、うっかり通り過ぎそうになってしまいました。
思えば楳の余命宣告を受けた翌日、私は阿佐ヶ谷住宅の草刈り会に参加して、ひたすら草を引っこ抜いて引っこ抜いて引っこ抜いていました。あの日が無かったら、私は1日(実際には余命宣告を受けた時からになるから2日間)ひたすら泣いて過ごしていたと思います。そういう意味でも何だか私はあの時間に救われた、と思っています。それは私の勝手ではありますが、有り難う阿佐ヶ谷住宅。
お墓参りには行かれませんでしたが、私の大切な楳の記憶と、今ここにいる2匹の猫と今夜はひさしぶりにゆっくり過ごします。

改めましてご来場下さった皆様、ご協力下さったり、想いを飛ばして下さった方々、有り難うございました。
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※最初の写真はこの3月、いよいよ阿佐ヶ谷住宅に進入禁止のロープが張られ始めた時、元住人だった方の「何かしませんか」という呼び掛けに集まった最初のアサデン青空ミーティングの時のもの。
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2日間の搬入作業を終えて、いよいよ本日9/5(木)から『給水塔と赤い屋根』展が始まります。

ひーひー言いながら電子書籍『給水塔と赤い屋根〜』を作っていた時はまさかアサガヤデンショで展示をする日が来ようとは思ってもみませんでした。
それぞれがごく個人的に集めていた素材であったり、知識や技術だったり、これまでの活動だったりが、色んなご縁やご協力のお陰で、次々と形になって行く事に驚くやら楽しいやら。本当に有難いです。

余談ですが、阿佐ヶ谷住宅は阿佐ヶ谷に住んでいる人にすら案外知られていない様な不思議な場所でした。
今展示会場である阿佐ヶ谷CONTEXT-Sも住宅街にひっそりとあるので「こんな場所にこんな素敵なお店があったんですね!」という声をよーく聞きます。この2つに漂う空気はどこか似ている様に思うのです。
搬入作業の最中、アサデンメンバーであり、元阿佐ヶ谷住宅の住人でもあった木村亜維子さんの「テラスハウスの中って、こんな感じだったな」という言葉を聞いた時、やっぱりこの場所をお借りして良かったと改めて思いました。

搬入作業中にも沢山のアイディアが生まれ、それぞれがそれぞれに抱える阿佐ヶ谷住宅への想いをCONTEXT-Sという空間にギュッと集めて、同時にとても風通しの良い空間になりました。
阿佐ヶ谷住宅を好きだった方、全然知らないという方にも、楽しんで頂けるのではないかと思います。ぜひご来場下さい。
私は毎日終日在廊出来ないのですが、なるべく毎日顔を出します。4日間かけてご来場頂いた方と作り上げる作品もあるのです。それがどんな風に仕上がっていくのか、本当に楽しみです。

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給水塔と赤い屋根展

2013.9.5(木)~8(日)11~19時

CONTEXT-S
〒166-0004 杉並区阿佐谷南1-47-4 
TEL 03-3317-6206

☆7(土)14~15時は中山うりライブ開催  
定員20名/予約制/2,500円(お土産に寅印菓子屋のお菓子付)
※7日に予定している中山うりさんのライブはお陰様で完売となりました。
 当日はライブ準備などのため13~15時に一旦クローズとなり、
 一般のお客様のご入場が出来なくなります。
 大変申し訳ありませんがご了承下さい。

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最後に展示風景をちらりとご紹介。

陶芸家清水直子さんの作品。小さな蓋ものにあの風景が。
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清水さんの赤い屋根ストラップと勝手にコラボさせて頂いた私の紙版画。額装とシートがあります。
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アサデンメンバーでもある寅印菓子屋さんによる限定『給水塔と赤い屋根クッキー』。アサデンメンバーが作ったクッキー型でこんなにかわいい仕上がりに。もちろん美味しいですよ。
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さらに寅印菓子屋こと小嶋恭子さんによる素敵なコーナー。
この春から夏にかけて採取された阿佐ヶ谷住宅の植物の花びらや種などでオリジナルの万華鏡を作れます。このアイディアの元は共通の友人であるあさこさん。それを寅さんならではの手法で形にしてくれました。色んな色や形を選んで作ってみてください。
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電書には掲載し切れなかったアサデン店長(?)小嶋智さんの『今日の給水塔』コーナー。ほぼ毎日続けられた定点観測。次々と映し出される給水塔は淡々としながらもとても雄弁で1つとして同じ顔をしていないのです。
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住人だった木村健世さん、亜維子さん夫妻による、阿佐ヶ谷住宅オリジナルグッズコーナー。手ぬぐい、キッズTシャツ、そしてお2人が暮らしの中で撮り貯めた写真が素敵なポストカードになりました。
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亜維子さんが住人だった頃から取り組まれてきた『えだはプロジェクト』から2年という時間をかけて元気に成長し、美しい花を咲かせている阿佐ヶ谷住宅の植物の挿し木苗も。
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こちらはこの展示の要とも言える『想層地図』。アサデンメンバーはもちろん、ご来場下さった方に伺った個々の阿佐ヶ谷住宅の思い出を、阿佐ヶ谷住宅の大きな白地図に毎日少しずつ重ねて、共有しようという試みです。最終日にどんな地図が完成するでしょう。ぜひご参加下さい。
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そしてCONTEXT-S店主で陶作家である石神照美さんの作品、昨夜遅くにセッティングが完成した時は、思わず皆で「阿佐ヶ谷住宅だ」と見とれました。写真はまた後日。全体像はぜひ実物を観に来て頂きたいです。
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その他にも阿佐ヶ谷住宅に暮らしながら、自宅を開放した催し『暮らしの教室』、『桜まつり』を開催し、電書の中に収められている『緑の記録』発起人でもある栂野美樹さんが、過去に阿佐ヶ谷住宅が取り上げられた書籍、雑誌を沢山届けてくれました。読んでいると改めて素敵な場所だった事がわかります。こちらもぜひ手に取って、ゆっくりとご鑑賞下さい。
もちろん会場では電書の試し読みも出来ます。ダウンロード方法や読み方などがわからないという方は、在廊しているメンバーにお気軽にお声をかけてみて下さいね。


今は朝6時。猫たちと雷雨に起こされました。しかしまあよく降ります。
天気ばかりは抗えませんが、そういいながら、今回は不思議とひるんでおりません。
どうか沢山の方々にご来場頂けますように。そして楽しんで頂けますように。


あ、展示に伴い、電書のダウンロード数も増えている様で、何ともうすぐ1000ダウンロードだそうです。こんなに沢山の方々に読んで頂けるとは、アサデンメンバーまさかまさかの連続で、本当に感謝しております。引き続き、こちらもどうぞよろしくお願いします。

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5日追記:展示初日を迎えた本日、電書が1000ダウンロードを達成したそうです。
朝の悪天候が噓の様にオープンと同時に雨は上がり、平日にも関わらず本当に沢山の方々にご来場頂き、のんびりした日になるかと思いきや、終始賑やかな日となりました。
今展示は、これまで私が携わった展示とは違って、ただ自分達の作品を一方的に観てもらうという事よりも、ご来場下さった方々それぞれの内にある阿佐ヶ谷住宅やそれに続く記憶を、直接伺えるというとても貴重な場になっている事に気付きました。書籍(もちろん電書も)やブログなどでは、ちょっと難しい事かもしれません。改めて展示の意味を考えると共に、阿佐ヶ谷住宅を好きだった方の多さと、その魅力についても気付かされています。

会期は4日間と短いですが、2日目からもぞどうぞよろしくお願いします。
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