装画のお仕事

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 熊本市にある本屋さん『橙書店』。その店主である田尻久子さんの初エッセイ集『猫はしっぽでしゃべる』(ナナロク社)の装画の紙版画を制作しました。モデルは橙書店の看板猫である白玉さん。

 ご依頼を頂いた際、まず「白玉」という名前を見て「もしや」と思い、次に写真を拝見して「やはり」と思わず姿勢を正しました。
猫の版画はこれまでも制作してきましたが、実は白猫は初挑戦だったのです。黒猫飼いという私個人の状況からも、もっとも遠い存在であり、そもそも漂う神々しさというか、ホントは猫じゃないんじゃないか、何かのお使いなのでは、と思わせる佇まいに、おいそれとは手出しできないという気持ちがあったのだと思います。
今回思いがけずお声をかけて頂いたことで、おいそれではなく、心して制作する事が出来ました。ありがとうございます。
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 装丁は『退屈をあげる』(青土社)も手掛けて下さった名久井直子さん。細部にわたって美しく、思わず唸ってしまう装丁です。ふわふわとしていた版画がピシッと正装され、改めて「本」という形にする仕事の凄さを実感しました。何より橙色がこんなに優しいとは。ぜひ実際に手に取って堪能して頂きたいです。

 そして、田尻さんの文章にすっかり魅了されています。凛としていて体にスッと入り込んでくる言葉を、もっともっと読みたくなります。田尻さんの目を通して綴られた文字を辿り、まだ行ったことのない橙書店に思いを馳せました。熊本は夫の出身県でもある(とはいえ天草なのでいつも熊本は素通りなのでした…)ので、次回帰省時には絶対橙書店に行く、という楽しみも出来ました。

既に入荷している書店もあるようです。本屋さんで白玉さんを見かけたらぜひ。
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by sakamotochiaki | 2018-05-17 08:44 | ◎お仕事/書籍・web | Comments(0)