2008年 07月 18日
尻、抜け殻、余韻 |
水戸名産『ころころ納豆』が旨い。
確かに見た目は「ころころ」だが、噛み締めるとギウギウッとして、ややヌルリッとして、3時のおやつに、ビールのお供にやめられない止まらない。ギウギウヌルリッギウヌルリッ。おや、こうして字面で見ると全然旨そうじゃないのは何でかフラメンコ。(最近こればっか言っている。齢37にもなると、オバハン化よりもオッサン化がますます深刻だ)
しかし「一晩醤油などに浸しておきますとやわらかになります」という注意書きは試す気にならん。それ、ただの納豆じゃん。
さて、先ほど久しぶりに近所のカイロプラクティックへ行って来た。
週1ペースで通っていたのに、旅行前後のバタバタで随分日にちが空いてしまった。旅行中、ホテルのしょぼいプライベートビーチで、しょぼいなりにも浮かれて借りたビーチマットを、サーフボード代わりに海に浮かべ、パドリングの真似事をしてプカプカとやっていたら、翌日見事に背中と腰が筋肉痛になり(私のパドル筋、確実に赤ちゃん還り中)、未だに腰に少し痛みがあったので、その辺りと下半身を重点的に。
旅はレンタカー移動だったし、大して歩いた記憶も無いのに、いつもは痛くない臀部、すね、足の裏がめっぽう痛かった。「イダダダハハハ!イダハハ!!」と竹中直人の笑いながら怒る人を計らずも演じてしまう程だった。何か細い棒状のもの(すりこぎの細い方の様な)で、グッリグリと渾身の力を込め押された様な痛さを臀部に感じ悶絶していたのだが、実際は担当のお兄ちゃんの「肘」だったらしい。尻の肉って馬鹿なのか?まあ、元々賢そうな部位には見えないが、この感覚の鈍さは凄い。それとも私の尻だけが馬鹿なのか。
存分に痛がり、フラフラとカイロを後にして、立ち寄った薬局の鏡に映った自分が、完全な抜け殻に見え、何となく力なく笑ってしまった。ふはは。
抜け殻と言えば、昼間ワイドショーで見た宮城県の、不正経理とセクハラが発覚した病院理事長の抜け殻ぶりも凄かった。リポーターの質問も全く頭に入らない様子で、むさ苦しい髭を蓄えたルックスのせいもあるけれど、何かの宗教に入信してしまった人の、周りがなーんにも見えていない(或は全く違うものしか見えていない)眼を思わせた。そう思うと、牛肉やウナギの産地偽装の社長らなどは、まだ顔に生気があったな。何とかして逃げ切ってやろうという「油分」の様な感情が。理事長はカサカサで、夢遊病者みたいで、青黒かった。
夫が携帯で撮った自分の裸画像を、病院職員に見せられていたという理事長の奥さん(結構イイ歳だろう)の「1人だけですから」(たぶん、見せたのは1人だけという意味だと思うが、だから良いという法は無い訳だ)という言葉も、言ってる本人すら意味不明であっただろうけれど、あんな抜け殻化した夫の姿を見せられたら、そんな言葉しか出て来ないだろうよ。不正流用は弁護の余地無く悪事だとは思うが(セクハラは殆ど小学生男子レベル)、人が抜け殻になる様は、どんな人間とて、見ていてそこはかとなく悲しい気分になった。
話は変わるけれど、沖縄に同行した二人から、続々と写真が届いている。
デジカメってホント便利よなあ。物理的にも時間的にも無駄というものが無い。撮ったその場でチェック出来て、不要なものはバンバン削除出来る。便利な時代だ。
けれど、フィルムしか無かった頃の、旅先で撮った写真を帰ってから現像に出して出来上がってくるまでの、何とも言えないワクワク感が懐かしい。
私は写真を見た瞬間、それがフッと過去のものに変わってしまうらしく、そこで余韻のピークを迎え、後はひたすら下降していってしまう。(長い時間が経過してから見るとまた楽しめるだろうけれど)
だから今回も、旅の途中途中でつぶさに写真が見られるというのは、素晴らしい様な、でも何だか少しつまらない様な気分だった。よくよく考えてみたら、デジカメを持参した旅行らしい旅行というのが、今回初めてだったからかもしれない。切り取られた写真を見たら、今現在自分がそこに居るという実感が、少し目減りしてしまう様な感覚があった。
デジカメ以前は、帰ってからもしばらくは頭の中で反芻して、ダラダラと余韻に浸って、なかなか普段の生活に戻れなかったりもしたけれど、でもアレ、凄く楽しかったよなあ。数日後、上がってきた写真を手にして、目で見た景色がちゃんと撮れていて喜んだり、撮れていなかったり、フィルムがパーになっていたりで、ひどく落ち込むのだけれど、それはそれで良かったり、撮った事すら忘れている様な写真が出て来て、棚ぼた気分を味わったり、全部ひっくるめて旅の様だった。
今は滅多に紙に焼く事もしないし、例えば引っ越しの荷物を整理していて「あら、この写真…」とか何とか言って、荷造りの手を休めてついつい見入るなんて事も無い訳だ。「あらいけない、荷造り荷造り。でもこの写真…」みたいな無駄で愛しい時間が。
そう思うと、やっぱりちょっとつまらないよなあデジカメって。仕事であれば、そりゃあ合理性に軍配が上がるけれども。
まあでも、自分以外の人が撮影してくれた写真は、なんだかんだ言っても楽しかったのだけれど。「い、いつの間に!」とか「何じゃこりゃ!」というものも多い。
例えばこれ↓
居酒屋で泡盛を飲み、いい気分になった頃、「ちょっと!千明ちゃんの下まつげ、びっちり生えてる!」と言い出したKちゃんが撮影。しかし、まつ毛写っちゃあいないし。悲しい程に三白眼だし。しかも旅行前半で、何かにかぶれて、いつも以上に腫れぼったい私の右まぶた。余韻も消え去る。
しかし、今日も暑かった。暑い中、朝っぱらから亀甲縛りやら、貞操帯やらを描いて、余計暑かったー。でもちょっと楽しかった。
さらにコレ書きながら、ギウギウヌルリッギウヌルリッしすぎて、今猛烈な胃もたれに襲われている。胃薬プリーズ。
私のオツムは尻の肉以下か。
お口直しに。
おひとつよろしく
by sakamotochiaki
| 2008-07-18 20:49
| ◎こんな日々
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