2008年 10月 14日
触発デー |
私にしては珍しい事に、三連休中出ずっぱりであった。その間、食事がほぼ外食というのも珍事。飽食すぎて若干、胃がお疲れ気味である。
本日はみずたま雑貨店のチエちゃんのお宅にお邪魔して、これまでに集められた古道具を沢山見せて頂いた。どれもこれもヨダレものの素敵な品々で、包みを開封する度に、わーわーと声をあげてしまった。骨董って奥が深過ぎて、私の様な素人は入り口付近で右往左往してしまいがちだけれど、チエちゃんのフィルターを通して集められた古道具達は、その1つ1つが経過した時間ごと愛らしく思わせるモノばかりで、すっと手に取りたくなる。お部屋の随所にそんなモノ達がさりげなく配されて、とても心地良い空間で、良すぎるがあまり、うっかりとモノで溢れかえった(もちろん厳選などされていない)我が家がフラッシュバックしたりして、ついつい比較して、ぶるぶると頭を振って思考を停止する事につとめるのだった。あああ。
古道具の数々↓御馳走になったケーキとハーブティーはお膳で出してくれました。
今、私が使っている道具で、百年後に残っているものはあるだろうか。とたまに考える。それは難しいだろうと思う。物質的にというのもあるし、後々まで語り継がれるという事でも。100円ショップで買ったものに100年後は無いよなあ。だから一層生き残っているモノ達が愛しく見えるのだ。
お宅までの道中、ご近所を散策している間にも、チエちゃんお気に入りの古民家巡りをして、これがまあ「よくぞリフォームや取り壊しから逃れ、そのままの姿で今日まで生き延びてきた!」と拍手で讃えたくなる様な、素晴らしく魅力的な、時にとぼけた味わいのある家ばかりで、やはりわーわーと声をあげながら歩いて、むんぬ凄く興奮した。いや、実にイイ街だった。高円寺も阿佐ヶ谷もイイけれど、自分の知らないイイ街を見ると、浮き足立って不動産屋の張り紙なんかをフラフラと見てしまいそうになる。
そして道すがら、なんと、ついに、ようやく行って参りました楳図先生のお宅。感無量。先生、どうか心労で倒れないでくださいませよ。と、石垣をナデナデしてきた不審者37歳をお許しください。
その後、チエちゃんと西荻に移動し、お友達のガラス作家である梅田香奈ちゃんの展覧会を観にギャラリーみずのそらへ。
洗練された空間にピタリとハマったクールな作品達。ガラスの持つ透明で繊細で冷たくて儚げというイメージと、それとは正反対の熱の様なものや、力強さを感じる。目には見えない屈強な柱の様な。哲学や思想だったり、今、目の前で見ている作品のその向こう側を想像させてくれる。大変触発されました。
というのは、来年2月に先に書いたチエちゃんとの二人展をこの「みずのそら」でやらせて頂く事になったのであります。さらに私は4月にも阿佐ヶ谷で展覧会予定もあったりで、うーん、まずは何からやればいいのやら、と既に頭がパニックに陥っておりますが、まあそれはいつもの事ですか。せっかく素敵な人に、機会に恵まれたので、頑張ろうと思います。詳細はまた追々。
香奈ちゃんの展覧会情報は以下の通り。18日にはライブもある様です。皆様ぜひどうぞ。
<見えていた輪郭>展
梅田香奈+瀬口友宏 = sci-fi
10月19日まで開催中。 (最終日は18時まで)
私のへっぽこ写真では伝えきれませんが、光と影、二次元人間の私が立ち入れない世界であります。
帰宅後は仕事一件納品。久々にきれいな体になった所で、ようし、チエちゃん宅を見習って明日は家中の不要品一斉処分だ!いよいよ見えなくなって来た仕事部屋の床を発掘し、この際、これまで治外法権だった(つまり何でもアリだった)漫画棚と書棚にも査察を入れるぜ!と意気込むも、ナイスタイミングで明後日閉め切りの新たな仕事が入る。意気込み瞬間抹殺。いいや、有り難や有り難や。
私のシンプルライフは、遠くにありて想うもの。なのか。
オマケ写真は井の頭公園付近の風景とRoom-1022というお店で頂いたランチ。
もはやシンプルライフの背中も見失いました。お一つよろしくお願いします。
by sakamotochiaki
| 2008-10-14 02:52
| ◎こんな日々
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